モリクン&ザ・ボケッツ ラストギク

2026年7月15日 2時00分14秒 (Wed)

モリクン&ザ・ボケッツ ラストギク寂しい。
やっぱり、ただひたすらに寂しい。
Swingin' Moods Vol.7、心に残る素晴らしいライブを観させて貰いました。
モリクン&ザ・ボケッツの横須賀LAST GIG、Special Guestにオグラ&ジュンマキ堂さんが出演。
終わってみて振り返ると、何とも言葉にならないような空洞が、心に出来ていた。

15:00スタッフ入りなのでお店に到着すると、何とピーズのハルさんがいた。
ビックリして心臓が飛び出るかと思った。
時間がない中、リハだけでもと、モリクン&ザ・ボケッツに会いに来てくれたのです。
優しすぎる…。

少ししてオグラさんが到着。
ハルさんを見るや、うわ!何で?何で?と、オグラさんもThe青ジャージ時代から繋がりがあるので、ビッグサプライズ的な状況に驚いていました。

そして、モリクン到着。
考えてみれば、グレイトリッチーズにThe青ジャージ(と、800ランプ)にTheピーズと云う、多感な時期に聴いていた人たちが集っているって、凄い贅沢だなと改めて思った。

逆リハなので、モリクン&ザ・ボケッツからサウンドチェック。
ハルさんに贈るように演奏を披露し、サウンドチェックにもかかわらず、曲が終わるたびに拍手が起こり、もうすでにライブのような完成度だった。

そう云えば、モリクンのギターがおニューになっていた。
ヘッドにはジャガーって書いてあるけど、知っているジャガーとはスイッチの配置が違くて、妙にスマートでカッコイイ。
何だろう?と思って調べてみたら、Player II Jaguarと云うモデルでした。
色は、アクアトーンブルー。
モリクンはいつもセンスが良い。

続いてオグラ&ジュンマキ堂のサウンドチェック。
豪華な面々が見守る中でのリハーサルはとてもやり難そうだった。

いよいよオープン。
お客様も続々とご来店下さり、開演時にはほぼ満席に。
そして演奏スタート。

●オグラ&ジュンマキ堂
密かに毎回、ジュンさんの和傘に注目しているのだけれど、今回は牡丹?芍薬?が描いてある綺麗な紫色の小さい和傘でした。
入口やお店の大きさを考慮して選んでくれたそう。

マキさんのゴロスは本物の木と本物の生皮を使っているので、湿度や湿気、環境によって音が変わるようで、霧吹きを使ったり、その状況に合わせてチューニングも変化するそうです。

目に映らないところにも、色々と苦労は隠れていて、プロフェッショナルは凄いと改めて気付きを得ました。

SEが流れ、外からオグラさんが入ってくる。

次郎長のような様子で清水にちなんだ浪曲?口上を述べ、素敵な和傘を差してダミ声が木霊する。
時折、外から合の手を入れる息の合ったジュンマキ堂の心地良さ。
もはや、血の繋がっていない実の双子だとしか思えない。

そのままThe PoguesのDirty Old Townの日本語カバー、清水ツナタウンを演奏し、曲中にジュンマキ堂が軽妙なリズムと共に登場した。
ここまでの演出が全てパーフェクトで、まるでミュージカルを観ているようだった。

手廻しオルガンとアコースティック桶ギターの半々でライブは進む。
オグラさんの表現世界は、愛と優しさと寂しさと孤独に満ちており、無声映画や紙芝居のような匂いと、フェデリコ・フェリーニの“道”を思わせる和風テイストの空気を感じる。
個人的に、道を観ると涙腺が壊される身なので、この世界観にはご執心になってしまう。
自分も卑怯でアホなザンパノなのだ。

オグラさんは、ボケッツのG橋本さん、Dsフトシさんと高校の同級生らしく、MCで思い出話や、清水にちなんだ曲をたくさん演ってくれた。

しかし、本当に息もぴったり、演奏や間もパーフェクトで、特定の分野や業界で圧倒的な実力を持つ人物を総称する際に、四天王と云う言葉が使われますが、オグラ&ジュンマキ堂、これはもう完全に四天王ですよ。
三人だけど…。


●モリクン&ザ・ボケッツ
個人的な感想ですが、今まで観てきたモリクン&ザ・ボケッツのライブの中でも、完璧なほど、飛び抜けて素晴らしいライブでした。
まだまだ伸びしろをたくさん感じる中で、それでもバンドと云う集合体は崩壊してしまう。
それは仕方がない事なんだけれど、それだけに、解散が本当に悔やまれるし、不意に、もうこのメンバーで演っている景色は二度と観られないんだな、と考えてしまう瞬間が走馬灯のように脳裏に浮かんでいた。

家を出た、イヨカンなどの圧倒的なグッドソングに、含蓄ある演奏のカッコよさ、MCの面白さ、全てを脳ミソに焼き付けた。
アンコール前の最後に、ロックバカ一代を演ったのだけれど、破壊力が凄すぎる。
歌詞の意味も含めて、深読みしまくってしまい、今まで観てきたライブとか、色んな想いが込み上げた。

演奏時間は約1時間30分。
この10年間の全てが詰まっていたし、搾り切っていたように思えた。
モリクン、ボケッツの橋本さん、中野さん、フトシさん、お疲れ様でした。
そして、有り難う御座いました。

今は解散でも、また機会があれば再結成じゃないけど、再集結して演ってくれればと心底思ってしまっている自分がいる。
前言なんて何度でも撤回すりゃいいし、人の感情なんて変わるもんだ。
失って気付く事だって山ほどある。
数年後でも数ヶ月後でも、何なら数日後だっていいじゃない。
なんて事を考えてしまうのは罪なのだろう。
モリクンはもうすでに次の景色を見ている気がするから。

死ぬまでの出来事は全て通過点でしかないのかもしれない。
前を向きながら、時折、後を振り返って、そして前に進むしか道はないのだ。

バンドは終わっても、人生は終わらない。
どんな環境、状況になっても、中学の時に決めた通り、モリクンはずーっとロックをやり続けてくれるはずだ。

Bob DylanもBuckets of Rainで歌っている。
"You do what you must do and you do it well"(しなきゃいけないことをするんだよ。だから、うまくできるのさ)

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